不動産経営者に注意喚起!それってパワハラかも

「何やってんだ!バカヤロー!」一昔前なら当たり前のように社内で飛び交っていた言葉です。業務上誤った行動をとった部下にはもちろんその行動を正すように指導しなければならず、その際にはやはりある程度感情的な部分を出した方が効果があるため、熱血指導として行う方も多いでしょう。昔はそれでも良かった!しかし、今は時代が変わってしまったようです。ヘタな怒り方をしてしまうと、従業員伝家の宝刀「それはパワハラです」が抜かれてしまうのです。今回は、近年よく聞くパワハラについて、あらためてその意味と該当してしまう行動などを紹介します。明日、部下をこっぴどく叱ってやろうとお考えの方、必読です!

パワハラとは

パワハラ、正式名称「パワーハラスメント」。これは「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内での優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」のことを指します。

パワハラ、6つの類型

パワハラには、基本的な6つの型が定められています。

①身体的な攻撃
・叩く、殴る、蹴るなどの暴行をする
・ポスターや物品などで頭を叩く

②精神的な攻撃
・職場の同僚の前で、直属の上司が、「ばか」「のろま」などの言葉を浴びせる
・必要以上に長時間にわたり叱る

③人間関係からの切り離し
・一人だけ別室に移される
・歓送迎会に出席させない

④過大な要求
・一人に仕事を押し付ける

⑤過小な要求

・事務職なのに草むしりばかり命じられる

⑥個の侵害
・妻の悪口を執拗に言われる

 …ここに挙げられているものは、確かに自分がされたら嫌なものばかりですね。うん、これはパワハラですね。でも、このようにある程度定義されているというのは、上司からすると少し安心なものかもしれません。なぜなら、意識的にやらなければ良いのだし、上記については「そんなことはしないよ」という方のほうが圧倒的に多いのではないでしょうか。

<参考>これを言ってはアウトなパワハラワード

・「存在が目障りだ。みんなが迷惑している」
・「お願いだから消えてくれ」
・「車のガソリンがもったいない」
・「給料泥棒!」
・「デキが悪い」
・「何をやらしてもアカン」

パワハラの相談を受けたら

経営者や上司としては、パワハラをする側だけではなく、管理職員や他の上司からのパワハラを相談される立場になるかもしれません。その場合の対応ポイントは下記になります。

①否定せずに話を聞く
一番大事なことは「否定せずに話を聞く」ということです。

②記録を取らせる

記録を取ってもらう内容は、下記になります。

・いつ
・誰から
・どのような発言、振舞いがあったか
・目撃者の有無


③心身の健康状態の確認

相談を受ける時点で、相談者は、心身共にかなり、参ってしまっていることも多いです。したがって、必ず健康状態を確認し、必要に応じて病院の受診やカウンセラーとの面談を促す必要があります。

モラハラとは

パワハラと似た言葉で「モラハラ」というものがあります。これは、「部下から上司など会社での立場を利用しない精神的嫌がらせ」ということです。例えば、職場の社員が結託して管理者の指示を守らない、などです。まさに上司が部下から受けるパワハラといえるでしょう。上司は上司で、部下から被害を受ける可能性があるということです。

筆者自身パワハラという考えに否定的でしたが…

このコラムを書く前は、私はパワハラに対して「昔はよかったなあ、いろいろ煩くなくて。何がパワハラだ、やることやらずに権利の主張ばかりよくしてくれるものだ」とその概念自体にあまり良い印象を持っていませんでした。しかし、よくよく調べてみると、パワハラと定義されるものは、確かに社会生活を行う上で、他者にやってはいけないことだと思いました。問題になるのは、「業務上相当な指導」や「熱血指導」をもパワハラだと受け止めてしまい、問題化させてしまう社員がいるということではないでしょうか。

普段からの関係づくりが大切!

経営者や上司としては、普段からの部下との人間関係づくりが大切になってくるのでしょう。人間関係ができていれば、「そのように言うのも当たり前だ」や「いや、悪いことをした」と素直に受け止めてもらえるものです。なぜなら、部下も上司の「人となりや考え方」など、その人のバックにあるストーリーを理解し、自分との関係性も分かっているからです。
本日部下を叱った皆さま、ぜひその方を飲みに誘ってあげて、お酒で関係性をフォローしてあげてみてはいかがでしょうか。…いや、このお酒に誘うという行為ももしかしたら嫌がれてしまい…うーん、難しい。