2020年問題。オリンピックイヤーに起きる不動産の危機とは?

2020年といえば、東京オリンピックが開催される日本にとって特別な年ですね。世界的な一大イベントが日本で開催されるということは素晴らしいことですが、不動産業界では「2020年問題」が起こるのではないかと深刻に受け止められています。

すでに不動産バブル状態に

東京オリンピックの開催に向けて、東京の地価は高騰し、新築マンションの建築ラッシュが進んでいます。海外の富裕層からも東京沿岸などの都心部のタワーマンションを購入する動きが活発となり、不動産バブルの状態にあるというのです。また、オリンピック選手の宿泊地である選手村もオリンピック後には改修され、1万2千人が暮らせる住宅地になる予定だそうです。こうした投資目的の物件がキャピタルゲイン目的で大量売却されると、需給バランスが一気に崩れる可能性があるのです。オリンピック終了後は物件が余り、不動産価格の暴落が起きるのではないかと予想されています。オリンピック関連の事業が終了することから、都心のオフィスビルも大量に余るという予測もされています。

不動産にも少子高齢化の影響が

一方で、現在の日本は少子高齢化が現実のものとなり、2013年には日本国民における65歳以上の人口は全体の25%を超え、総人口の4人に一人が65歳以上の高齢者である状況になっています。東京オリンピックが開催される2020年には高齢化率は29.1%にもなると予想されています。東京都の人口では2025年をピークに人口減社会になることが予想されています。人口が減り始めることによって、住宅需要も落ち込んでいくのではないかと考えられています。そして人口減に高齢化が進むことによって、マンションの管理や修繕が行き届かなくなり物件の老朽化が進みます。人口減によって空き家が多くなり、マンションの資産価値が暴落するのではないかと懸念されているのです。

2020年問題が起こると?

こうした「管理不全マンション」では管理組合がなかったり、管理組合が機能しないために維持や修繕が十分に行き届かなくなります。管理組合はマンション内のルールを決めたり、エントランスや廊下、エレベータ、外壁、配管などの共有部分を管理・維持していく仕組みです。管理組合が適切に運営されていないマンションでは、メンテナンスが適切に行われないために、経年劣化によって老朽化すると、マンション自体がスラム化しかねない状況になるのです。スラム化したマンションは治安も悪化するでしょうし、資産価値に悪影響であることはいうまでもありません。

不動産業界の「2020年問題」は単純に不動産投資の問題だけではなく、少子高齢化を進む現在の日本の社会問題と深く関わりのある問題なのです。

2020年に向けて今、やるべきこと